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栗原さんの本に書いた文章です。

2006年05月31日 21:31

栗原さんのサイト「水産雑学コラム」については、fishml会員さんの中から「本にして下さい」という要望がたくさんあり、私もなんどもお願いしておりました。
このたび、中島さんのご尽力もあり、めでたく本になりましたことを、心からお喜びしたいと思います。

本になること自体は、2006年1月に実施したfishml東京ミニオフ会の時に詳しく聞いておりましたので、私としてはできあがりを待つだけでした。
ある日、中島さんから電話があり、なんの用かなあと思って電話に出ると、栗原さんの本に載せる文章を書いてくれとのこと。その場では、いちおうOKしたわけですが、考えれば考えるほど「これはたいへんな仕事だ」という思いが大きくなり、なかなか手が付かなかったというのが実情でしたことを、最初に記しておきます。

インターネット上に、「ワカサギの移植と琵琶湖のコアユ」というページがあります。
 http://www.eonet.ne.jp/~namadu/isyoku.htm
このページが、私と栗原さんの出会いから生まれた最初のページです。
見て頂ければわかりますが、琵琶湖で繁殖するワカサギとコアユの関係についての栗原さんからのメールを、そのまま掲載させて頂いています。
そして、それに対する私の感想なども載せています。

当時、私は京都の生協で、水産物のバイヤーをしておりました。
京都の人に、琵琶湖の魚をたくさん食べて頂きたいという思いから、琵琶湖産のコアユ・小エビ・イサザ・ビワマス・ワカサギなどを仕入れて、お店で売っていました。
ある年、コアユが少なくてワカサギが多いということがありました。
いろいろ聞いてまわったところ、もともと琵琶湖にはワカサギがいなかった。余呉湖のワカサギを誰かが琵琶湖に移したら増えたという話がありました。
この話、私はどうも信用できなかったので、インターネットで調べたら、栗原さんのサイト「水産雑学コラム」の「ワカサギの移植」がみつかったわけです。
だいたい私は向こう見ずなところがありまして、栗原さんが水産の世界ではすごい人だと言うことは全く知らずに、「諏訪湖のワカサギが琵琶湖に移植されたことの真偽」について、栗原さんに問い合わせのメールを出してしまったのです。
どこの馬の骨ともわからない人物から届いたメールに、栗原さんが親切に返信を下さった、その内容が、冒頭に書いたページのものです。
栗原さんとのお付き合いは、この時から始まりました。

生協という消費者の組織に勤めていて、魚の仕入れという仕事をする中で私が切実に感じたのは、「生産者と消費者の間が遠すぎる」ことでした。これを解消するためには、広がりつつあるインターネットを有効に利用することが効果的だと思いました。
そこで、作ったのが「fishml」というメーリングリストです。栗原さんも最初からのメンバーで、いつも重要な役割を果たして下さっています。
栗原さんは、「水産雑学コラム」のあたらしいお話ができたら、いつも「fishml」に紹介して下さいましたので、私を含めてfishmlのメンバーは、そのお話を読ませて頂き、勉強させて頂きました。

ひとことで「水産関係者」と言っても、漁師さん、養殖やさん、市場の人(産地と消費地)、運送の人、加工やさん、研究者、水産行政関係者、餌やさん、小売りやさん、そして食べる人と、さまざまな関わりがあるわけですが、栗原さんの「水産雑学コラム」は、どちらかというと川上側(生産者や研究者より)の立場で書かれています。
これは、栗原さんが鯉養殖の専門家であり、水産試験場長をされていたというお立場から言えば当然のことです。
普通、そういう側の人が書かれた本というのは、けっこう専門的で素人には分かりにくい内容の本が多いのですが、「水産雑学コラム」は決してそうではありません。
それは、栗原さんの人脈と視点の広さに由来するものだと思います。
コラムのいくつかのテーマの中で、私も事実の検証に参加させて頂きました。
「これについて教えて下さい」「これについてはどうでしょう。調べられますか」
末端の一バイヤーにすぎない私の考え方なども取り入れていこうという栗原さんの姿勢については、全く感服させられるところであり、そうであるからこそ「水産雑学コラム」が消費者を含めた川下側の人間が読んでも興味深く、役に立つ内容になっているのだと思います。

いま、水産業の危機が声高に叫ばれています。
水産業は、日本人の食生活を担う重要な産業ですから、崩壊させるわけにはいきません。「水産雑学コラム」を、川上側の方に読んで頂きたいのは当然ですが、川下側、とくにお魚を食べる人=消費者の皆さんに読んでいただき、水産業に対する理解を、少しでも深めて頂き、月に一回でも、お魚を食べる回数を増やして頂ければ、これに勝る喜びはありません。よろしくお願い致します。
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ある雑誌社から依頼を受けて書いた文章

2002年08月25日 13:20

この文章は元原稿で、雑誌に掲載されたのは、これを編集部が修正されたものです。
--------------------------------
Q1 「最近、今まで見なかった国でとれた魚が、売り場に増えた気がしますが」

A1
そうですね。
日本近海・沖合漁業でとれる魚が少なくなってきたことの反映と言えるでしょうね。
1999年の魚介類の需給データですが、供給が日本漁業で600万トン、輸入魚が600万トン(いずれも原魚換算)と、ちょうど半々になっています。
ごくごく単純に考えれば、お魚やさんに並んでいるお魚類の半分は輸入魚ということになります。
新しい統計によりますと、2001年の日本の水産物輸入は149の国・地域から、主なものだけでも50種以上にのぼっています。
もう少し具体的に見てみましょう。
私は生協に入っているのですが、8月のある週の生協カタログのお魚を分析してみました。
全体で49品目の取扱で、国産が23品目、輸入物が26品目でした。
輸入元国は11カ国で、インドネシアとロシアが各5品目と国別では最多でした。
私の入っている生協は国産志向が強く、ウナギやチリメンジャコなどは国産だけの品揃えになっています。(一般に販売されているのは、ウナギなら中国産、チリメンジャコならインドネシア産の販売量が多い。)
そういう生協ですら、半数以上が輸入物ですから、一般のスーパーなどではもっとたくさんの輸入物が品揃えされているかもしれませんね。
こうした状況ですから、今まで見たことが無いお魚が増えているのも必然的と言えるでしょう。
「ナイルパーチ」、「メロ」(銀ムツ)、「ガストロ」(うろこまぐろ)などの新しいお魚が出まわっていますが、ここでは「ナイルパーチ」を取り上げて考えてみましょう。
この魚は、「白スズキ」という表示で、醤油漬け、ミリン漬けなどの加工品として売られていますが、地域によっては解凍した切り身で売られていることもあります。
ホテルでの魚料理の原料としても広く使われており、知らないうちにみんなが食べている状態のようです。
ブラックバスを大きくしたような体型で、原産地はアフリカのケニア、ウガンダ、タンザニアの3国にまたがった大きな湖、ビクトリア湖です。
販売される時の「産地表示」は「タンザニア」になっている場合が多いですが、「ビクトリア湖産」や産地表示なしのも見かけます。

2000年から2002年にかけて、「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律」が、順次改正されています。(以後、改正JAS法と呼びます。)
改正JAS法上では「ナイルパーチ・タンザニア産・解凍」(解凍切り身の場合)とならなければいけないのですが、なかなかこういう表示はみかけません。
私が見たのでは、どういう訳か「鹿児島産」になってましたし、魚名もほとんどが「白スズキ」で、ひどいのでは「黒鯛」と表示しているという報告もあります。
農林水産省では、「”ナイルパーチ”はすずき目の魚ですが、すずきという表示は認められません。”ナイルパーチ”と表示するよう指導しています。」ということですが、「ナイルパーチ」という表示では消費者に馴染みがなく売れないため、先に書いたような「うそ表示」がまかり通っているのが現状です。
この「ナイルパーチ」、取りすぎで生息数が減少し、絶滅危惧種に指定されそうだという情報もあります。
これも、日本人が食べ過ぎたからかもしれないですね。

蛇足ですが、生鮮魚でも北日本のほうでは、今まで見たことがないお魚が売り場に並ぶという現象が出てきています。
この原因は、鮮度保持技術の発達と、交通事情が画期的に良くなったため、九州でとれたお魚を北海道などへ運んでも鮮度が落ちないということがあります。
さらには、地球温暖化の影響で海水温が上昇し、本来なら南日本にしか棲息していない魚が北日本で漁獲されるといったこともあります。

改正JAS法では、生鮮水産物の表示項目は「名称」「原産地」「解凍ものの表示」「養殖ものの表示」が必要になっています。
「名称」はその内容を表す一般的な名称で表示することになっていまして、標準和名でも地方名でもいいことになります。
具体的に言いますと、「標準和名:イボダイ」は「シズ」「ウオゼ」「アマギ」「ウボゼ」等の地方名で表示してもいいのです。
「原産地」は、国内物ですと1,「漁獲海域」2,「水揚港」3,「水揚げされた府県名」のいずれかを表示しなければいけません。
別の言い方をすれば、3つのうちのどれでもいいわけです。
そうなると、どう表示するのかはお店にまかされることになりますから、北海道東部の海域で漁獲されたサンマでも、お店によって産地表示が違うということが起こります。
このあたりは、改正JAS法の矛盾の一つです。
輸入物の「原産地」は原産国名(=輸出国名)での表示となります。
先に例をあげたナイルパーチの場合、「ビクトリア湖産」というのは決して「うそ表示」ではないのですが、改正JAS法上では不可で、国名での表示が正しいのです。
ただし、「タンザニア・ビクトリア湖産」という二重表示は認められています。

珍しいお魚ではないのですが、現実とのかかわりで表示が難しいのは、マグロのような大海を回遊する魚です。
マグロの場合、日本船も外国船も同じ海域で漁をしています。
静岡県の清水港はマグロの水揚げ基地ですが、日本船が漁獲したマグロも、台湾から輸入したマグロもここに水揚げされます。
日本船が漁獲したマグロの場合、「静岡県産」または「清水港産」と表示されて流通します。
海域で表示する場合は「太平洋産」となります。(回遊魚なので、太平洋という広大な海域の表示が認められています。)
台湾から輸入したマグロは、漁獲海域が同じであっても「台湾産」の表示となりますが、改正JAS法上ではそれでいいのですが、実際の流通上では問題が発生するのです。
みなさんは、同じ海域で同じ時期にとれたマグロに、かたや「台湾産」、こなた「清水港産」と表示されて、同じ値段で売り場に並んでいたとしたら、どちらを買われるでしょうか。
ほとんどの人が「清水港産」を買われるでしょうね。
この場合で、もし台湾産が100gあたり100円安かったらどうですか。
台湾産を買われる方もおられるでしょうね。
つまり、台湾産という表示であるために、同じ時期に同じ海域で漁獲されたマグロであっても、国産より安く売らざるを得ないという問題が起こるのです。
こんなことがあるので、マグロの場合、実際は輸入物であるにもかかわらず、「清水港産」「太平洋産」という表示で販売されているのもあるようです。
これって、なんかおかしいなあと思われませんか。

次に、お魚の干物類の話をします。
改正JAS法では、塩蔵サバ、塩干サバ、塩干アジ、ウナギ加工品(蒲焼き等)、塩蔵・乾燥ワカメについて、原料原産地を表示しなければいけないことになっています。
原料が国産ならば「国産(または県名)」、輸入物ならば「輸出国名」の表示が必要です。
アジ開きは沼津が有名な産地ですが、沼津のアジ開きでも、国産原料と輸入原料があります。
実際に買われるときは、パックや袋の裏側に表示されていることが多いですから、手にとって確認してみて下さい。
詳しくは書きませんが、お魚の加工品関係も、原料が輸入物でしたら「輸出国名」が表示されるようになっています。

先に書きましたように、改正JAS法には一定の矛盾もあるのですが、消費者に正しい情報を提供するという立場のものですから、一歩前進と評価をするべきです。
この間の肉類をはじめとする「偽装表示」などで、表示そのものの信頼性が崩れているという重大な問題もあるわけですが、「偽装表示」が明確になってきたこと自体が、正しい表示をするべきだという流れの反映だと思いますので、商品を買う場合、必ず表示を確認するという習慣をつけていただきたいと思います。


Q2 「よい魚屋さん(魚売り場)の見分け方を教えてください」

A2
スーパーの魚売り場でも魚の専門店でも同じですが、基本はお客さんの多いお店がいいですね。
なぜなら、お客さんが多いということは、商品の回転が速い、すなわちいつも鮮度の良いお魚が売り場に並んでいるということにつながりますから。
それと関連しますが、ご近所の皆さんの評判がいいかどうか、これは重要です。
評判がいいというのはその売り場(お店)が消費者に支持されているわけで、当然ですがお客さんも多いわけです。
ただ、スーパーの場合は、野菜はいいけど魚は良くないとかいうこともありますので、単純にお客さんが多いから良いとは言えません。
ご近所の評判も加味しなければいけませんね。
売り場で言えば、「裸売りのお魚の表面が乾いている」「パックの切り身魚の血合いが変色している」などは論外です。
なぜなら、これらはどちらも、そのお店の「鮮度レベル」をあらわすものだからです。
裸売り(魚を丸のまま売る)は、鮮度を強調するにはいいのですが、しっかり管理しないとすぐ劣化しますので難しいのです。
お魚の表面が乾いているというのは、管理能力がないことの表れですから、こういう魚やさんは避けた方がいいですね。
逆に言えば、裸売りのお魚がいつもみずみずしい売り場、そういうお魚やさんはおすすめです。
「パックの切り身魚の血合いの変色」は、売り場全体の鮮度感を落とします。
そのことがわかっていない鮮魚チーフがいるわけで、そういうお店はそれなりの鮮度のお魚しか売っていません。
せっかく鮮度のいい魚が入荷しても「これは鮮度が良いし、明日まで持つなー。明日売ろうか。」なんていう考え方をしかねないです。(ウソではないです、けっこう、そういう風に考える人はいます。)
今では少なくなりましたが、ひと昔前のスーパーでは、売り場の商品の日付がすべて「今日」の日付というところがありました。
これは、日付の付け替えをやっていたのです。
もし、こういうお店に出会ったら、そこで買うのはやめましょう。
逆に、朝から昨日の日付の商品に値下げシールを貼っているお店は、どちらかといえば信頼できます。
私などは、そういうお店で値下げシールを貼ったのを買いますね。
その日に食べるなら、値下げシールを貼ったのでも大丈夫ですから。
価格ラベルの「魚名」「産地名」「養殖」「解凍」の表示は、あることが基本です。
表示してないのはおかしいと思ってください。(ただし、POPでの表示も可)
生のお魚で、「養殖」「解凍」の表示をしていないお店をちょいちょい見かけますが、論外です。
そういうお店は、結果的には消費者を誤魔化しているわけですので、避けたほうがいいと思います。
裸売りをしているお魚やさんの場合、表示していない場合がありますが、これは違法ではありません。
その場合、売り場におられるお店の人に尋ねてください。ちゃんと答えてくれるはずです。
答えてくれなかったり、曖昧な答えをするお店は避けましょう。

お魚の場合、鮮度の判断は非常に難しいのです。
鮮度が良いと言うことと、食べて美味しいということは単純に比例しません。
小さな魚は鮮度第一ですが、大きな魚になると鮮度が良すぎると固いだけで味が出ていません。
大きい魚は、一定時間熟成させなければいけないのです。
このことがわかっている魚の担当者がいるお店かどうか、これが非常に大事になります。
ですので、いいお魚、美味しいお魚を手に入れたいと思ったら、次のようにしましょう。
1,ご近所の評判や自分の目で見て、買うお店を決める。
2,お魚はいつもそのお店で買い、職人や店員さんと顔見知りになる。
3,そうなると、むこうから挨拶してくれるようになるので、「今日のおすすめはなんですか」と聞いてみる。教えてくれたら「どうして食べたら美味しいの」と聞いてみる。親切に答えてくれるはずです。(忙しそうにしているときは避けましょうね。)
4,ここまでいけばしめたもの。むこうも「お得意さん」と思ってますから、いいサカナが入れば教えてくれるようになります。料理法などもいろいろ教えてくれるでしょう。こういう関係を作れば、あなたのお魚ライフはばっちりです。頑張ってください。

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